川崎市麻生区細山の香林寺で1日午後、細山祭囃子(はやし)保存会による無病息災や豊作や幸運を願う「獅子舞奉納」が行われ、境内の初もうで客に披露された。おとなの踊り手に合わせ、踊り好きの幼児がひょっとこの面を付けてまわると、回りから大きな拍手が贈られていた。
同保存会は、毎年1月1日に香林寺の近くの細山神明社で新年恒例の伝統行事「悪魔払(あくまぱら)い」を行い、社殿で獅子舞を奉納。その後、香林寺や細山、千代ヶ丘などの新築や結婚・出産などおめでたいことのあった家庭家や福祉施設など10数カ所を回っている。
「悪魔払い」は、獅子のほか神の使いのキツネやおかめ、ひょっとこの面をつけて舞う踊りで、農村風景が残っていた約40年前は、細山地区の青年団が正月三が日に同地区の各家を回っていたという。現在は元旦だけとなったため、縁起担ぎで、獅子舞の時間にあわせて初詣でに来る人もいるほどの人気だ。