川崎、天皇杯準々決勝で浦和に敗れる

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ボランティア記者 藤井栄美

第85回天皇杯全日本サッカー選手権大会準々決勝が12月24日開催され、川崎は27,000人以上の観客を集めた埼玉スタジアムで浦和レッズと対戦した。両監督の試合後のコメントにもあったように前半は両チームの持ち味が出た試合となったが、前半の終了間際に一人退場した数的不利をカバーできず、0-2で敗戦。今シーズンを終えた。

写真(撮影:藤井隆弘、藤井栄美)=レッズDF細貝とボールを競り合うFWフッキ(上)

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試合は、川崎は5回戦(12月10日)横浜Fマリノス戦と同じスターティングメンバー、浦和レッズは怪我のGK都築龍太とFW永井雄一郎、緊急帰国した田中マルクス闘莉王に代えGK山岸範宏、DF細貝萌、FW岡野雅行を据えた布陣となった。前半ロスタイムにこの日2枚目のカードをもらったMF森裕介(写真中央)が退場、後半からMFマルクスに換えMF原田拓を投入して浦和の攻撃を防ぐシステムに変更したが、68分にコーナーキックからFWマリッチに先制点を奪われた。その後、浦和の先制点を守るようなゆっくりとしたボール回しに川崎は前戦にボールが繋がらず、MF谷口博之を長橋康弘、FW我那覇和樹を黒津勝に代えチャンスをうかがったが、83分にDF堀之内聖に追加点を許し、無得点で試合が終了、チームの持つ天皇杯の成績を押しあげることはできなかった。

相馬選手は最後の試合を「楽しむ」

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この試合が現役最後となった相馬直樹はいつもの様に前半から全力で戦っていた。岡野とのマッチアップは見ているファンを魅了させ、長い距離をドリブルで上がってのセンタリングは、まだ出来るだろうにと見ている側をうならせるプレーだった。後半残り15分だっただろうか、彼の顔が変わった。語弊があるかもしれないが、純粋にサッカーを楽しんでいるようだった。試合終了の笛が鳴る中、さっぱりとした笑顔で空を見上げた。(写真)
「負けたのに声援を送ってもらえて感謝してます。すごい幸せなことだと思います。1つでも記憶に残るようなプレーをしたい。今日の前半も含めて、見に来てくれた人たちにはそれは残せたと思う。最後までグランドに立てたことも幸せだと思う。」試合後のコメントはその笑顔の意味を語っていたのだろうか。

12月25日チームはいわゆる仕事納めを行った。今季の結果に大手を上げて満足している選手はいないだろう。今年より上へ、選手たちは短い休養期間へ入った。
2006年の川崎に期待する。