終戦の日の8月15日、川崎市麻生区上麻生の老人介護支援センター「つくしの里」で戦争をテーマにしたミニライブが開かれ、観客の高齢者は平和の大切さを感じながら歌や紙芝居を楽しんでいた。
演じたのは「フレッシュアンサンブルかわさき」を主宰する同区白山の音楽家丸山博子さん。このライブはフレッシュが11月からシリーズで催す「ポエム&講座コンサート」の予告編としてシリーズの会場のひとつとなっている「つくしの里」で、デイケアセンター利用者を対象に催したもの。
丸山さんは、国境を守る2つの国の兵士の友情を描いた小川未明作の童話の紙芝居「野バラ」を朗読、その後ウェルナーの「野ばら」などをエレクトーンで演奏した。観客の約40人のデイケア利用者は、ストーリーが大きな鉄砲の音とともに戦争の話になると緊張した面持ちで身を乗り出して熱心に聴き入り、音楽になると丸山さんのリードにあわせやわらいだ表情で歌った。
同区の小浜千鶴子さん(81)は「平和な時代だから(車イスで)こういうところに来ることができる。昔コーラスをやっていたので、久しぶりに大きな声で歌ってとても楽しかった。」と笑顔で話していた。