麻生区の香林寺五重塔が開帳

川崎市麻生区の香林寺五重塔(細山細山3-9-1)が正月三が日の午前10時から午後4時までに開帳される。
1日は午後2時ごろから近くの細山細山神明社の細山祭囃子(はやし)保存会による無病息災や豊作や幸運を願う新年恒例の伝統行事「悪魔っぱらい」が披露される。

塔は1987年に造られ「昭和の五重塔」として広く知られ、間口、奥行きとも約4・5mの国内産ヒノキづくりの塔は、禅宗様式を採用して設計された。禅宗様式の塔は、同寺の本山の鎌倉の建長寺にかつてあったとされるが、現存するものは日本ではこの塔だけで、屋根の反りの強さや屋根の下のたるきの組み方、扉や「花頭窓」と呼ばれる上部がに丸みのある窓などに特徴がでている。
一層に塔の本尊のインドで制作した石像「釈迦初転法輪造」のほか、奈良・東大寺の四天王像と同様の天平時代(729〜769年)の技法「脱乾漆造」を復元して作った四天王像、二層から五層は木造の16羅漢を安置している。四天王像は、心棒にわらを巻き塑土をぬってその上から「からむし」と呼ばれる麻の一種と漆を重ねて作り上げた。からむしは、地元の野生のものも一部使われている。
問い合わせは電話044(966)5450香林寺。