宮前区の水沢の森:10月24日にオープニングイベント

04102101ボランティア市民の手で里山の再生を行っている川崎市宮前区「水沢の森」(写真)の一部が10月1日から一般開放され、それを記念して24日午前10時からオープニングイベントが催される。イベントは、同地を管理するボランティア団体「水沢森人(もりんど)の会」(水野憲一会長)が主催、会員の案内で開放されたエリアの散策や菅生中学校ブラスバンド部の演奏、ドングリの種まき、竹切り、カキ取り、焼きイモ大会などが行われる。参加は、焼きイモ大会のみ有料で、おとな500円(平瀬川流域自然ハンドブックと飲み物付き)、子どもは無料。雨天の場合は中止。

交通は小田急線向ヶ丘駅から東急あざみ野行き「美しが丘3丁目」下車。
水沢の森は、川崎市中央卸売市場北部市場の南の菅生緑地西地区内にあり、川崎市が市内各区に1カ所制定した「健康の森」の宮前区の場所。「健康の森」は、「水と緑の恵みを生かした森づくり」を土地の選定、構想の段階から市民とともに検討し、運営や維持管理も市民参加で行う川崎市のパートナーシップの代表的な事業で、開設の時期も区毎に異なり、さまざまな活動が活発に行われている。
宮前区では、1998年から「市民健康の森基本構想検討委員会」の27人の委員が候補地の検討を重ね、1999年3月に菅生緑地に決まった。
菅生緑地は、約13.4haで用地は道路をはさんで東西2カ所に分かれており、このうち北部市場南側の東地区(7.1ha)の大部分は既に公園として整備されて利用されている。
今回開放された横浜市境の西地区(6.1ha、未買収地も含む)は、平瀬川の源流域の丘陵地帯で、竹林や農地などに利用されている場所もある。委員会は西地区の買収地を中心に里山をイメージした土地の利用やゾーニングなどの具体化を進め、2000年4月に活動を行う「水沢森人の会」を結成した。
買収地は、竹林や放置された果樹園のほか、残土の中間処理施設に使用され赤土がむき出しだった所もあり、同会会員や宮前区や横浜市など近くの小・中学生の参加でコナラ、クヌギ、スジイをドングリから育てたり、花のタネを植え、竹林の間伐、雑木林の下草刈り、クリやカキの果樹園の手入れなどのほか、ビオトープ池を作りメダカなどを放流、里山の再生を図っている。
こうした活動で、現在草原や四季折々の花が咲き、中央部分の広場にはシンボルツリーエノキも植えられて散策路も整備され、自然が回復し始めた。
同会では、森の生物保護のためペット連れの散策や自転車の乗り入れ、ボール遊びなどはしないなどのルールを作り、利用者の理解を求めている。また、毎月の活動を掲載したたよりやホームページ(http://216.jp/morind/)を作っており、管理活動を行う会員も募集している。
問い合わせは電話044(856)3125宮前区役所地域振興課。